たわわ

たわわ

実のなる季節が来た。

中学生の時のこと。
学校の柿の木に登った小柄な友達が、下にいる僕らにたくさんの柿を投げてくれた。
みんなで一生懸命取った。

降りてきたその友達に、下に居た僕らは柿を数個ずつ差し出した。
ありがとうの気持ちだ。
でも友達のポケットは、もう柿でいっぱい、あふれていた。